ブログランキング参加してます!



エッセーについて(大学院)-How to write the essay-

無事、入学手続きを終えると、早速授業が始まります。大学のコンピューターや図書館の使い方もわからにうちにスタートするので、最初は、あたふたするかもしれません。僕の場合は、第1回目の授業で、いきなりエッセーの課題が出されました。500 wordと、短いこともあり、提出は3日後でした。
それなりに自信がついていたのですが、結果は47点で不合格でした。。しかし、文法的に間違っていたところは、2カ所だけでした。大学のエッセーは、文法で間違いがなければ、良いという単純なものではない気がつかされたのは、この時でした。大学院、そんなに甘くありませんでした。

エッセーは重要です。科目によっては、評価の100%を占める場合もありますし、30%程度の重みづけをされるケースもあります。ここ、Southampton のManagement Schoolでは、後者のパターンが多かったです。3割の重みづけでも、Examで、何点取れるのかわからないので、エッセーで点を稼いでおくことは、後々、保険にもなります。

47点という不合格(50点以上でPASS)から、私の大学院生活は始まりました。そして、その後、色々と質の向上策を施した結果、最後のエッセーで、71点のDistinctionを取ることができました(Groupw work ですが)。ということで、これまでの履歴を踏まえ、微力ながら参考になればと思い、初心者向けにテクニックを紹介したいと思います。

(Semester 1)
Oct  2010, Management Accounting 500 words  ----------- 47 (Individual)
Oct  2010, People and Organisation 1500 words------------54 (Individual)
Nov 2010, Marketing in Digital age  3000 words------------52 (Individual)
Nov 2010, People and Organisation 1500 words------------58 (Individual)
Nov 2010, Financial Accounting 1    3000 words------------71 (Group)
Jan  2011,  Strategic Management    3000 words------------64 (Group)

(Semester 2)
May 2011, Financial Accounting 2  2000 words-------------64 (Group)
May 2011, Financial Accounting 2  1000 words-------------60 (Individual)
May 2011, Foundation in research  1200 words-------------63 (Individual)
May 2011, Foundation in research  2500 words-------------55 (Individual)
May 2011, Corporate Finance        3000 words-------------71 (Group)

一学期ごとに5-6本程度、エッセーを書く計算になります。よく見ると、一学期にも71点をグループエッセイで取っているのですが、これは留学経験済の優秀な中国人とチームを組んだため、偶然、取れただけです。僕の貢献はほとんどありません。僕のパートは質が低いと思われ、バッサリと削除され、結局彼女らがほとんどエッセーを書きあげてしまいました。彼女らの仕事の早いこと、早いこと。Referenceの数は、26文献。この頃の僕にとっては、驚きでした。何しろテキストをひとつ読むのにも精一杯でしたから。。。結局、得はしましたが、その後の彼女らとのコミュニケーションは若干キマづくなったのも確かです。きっと、「コイツ頭が悪いなぁー」なんて言われただろうと想像などして、凹んでました。プレセッショナルのレベルとは違うことを思いしったのもこの時でした。後で気がついたのですが、ネイティブは少ないながら、留学経験者や外資系企業の人間が割と多かったです。交換留学で数年滞在、もしくわ既に英語圏の大学卒業、外資系企業で日常英語を使っていたなど、すでに英語を日常で使っている人が半分位いた気がします。企業から来ている人は、英国BP、Deloit、City Bank、Ernst&Young、HSBCなどアジア圏を中心に多かったです。なので、帰国子女でも、留学経験もない日本人は、心してかからなきゃいけないということです。

ざっくり、僕の感触で言うと、エッセーの評価基準はこんな感じ。

1、先生、私はちゃんと理解しましたよ、的なアピールができて                    50-59点
2、理解した上で、Pros and consが分かって、適切なリファレンスがついて、            60-69点
3、上記ができた上で、フローがスムーズで、何か際立つものがPresentationできて  70+

ちょっと雑ですけど、こんな感じですかね。。。


テクニック的には、

1、リファレンスは10個以上がベター(4つで足りないと指摘されました。)Key noteなどの調査レポートや、BBCなど使ってもいいと思います(科目による)。ちゃんと、大学側で調査機関へのリンクを提供してますが、使い方を教えていなかったりするので、大学のウェブを探検しておきましょう。

2、使い方も長々と使うのではなく、論証の土台として使う。
(A氏が指摘したように、B理論の前提は妥当ではない。現実に、19XX年のデータでは、こんなことがわかっており、B氏の理論は完全ではないことが証明された。しかしながら、A氏の理論を完全に、否定できたとは言えない。なぜなら・・・、つまり、・・・である。)

3、リズムよく、論理構成を築く。あるテーマに関して、A氏はこう言ってる。B氏はこう言っている。C氏は、どうとか。。それぞれ、Pros and Cos を明確にして、分析した上で、結論を書く。自分の意見をなんとなく書くのではなく、他人の研究結果を見つつ、自分の考察を入れる。

4、タラタラと相手がわかることを長く説明しない。専門用語を使い、限られた文字数で、内容を濃くする。長く書いておいて、後で短くするのが、ベター。

(× 不動産は、すぐ売ることができない。車は、市場ですぐ売れる。だから、車の方が、不動産よりリスクが少ないので、企業の持つ資産によってリスクは変わるということが言える。)

(○ 流動性リスク(liquidity or enccashment)は自動車、不動産などに見られるよう、資産によって異なる、ゆえに、企業の倒産リスクは、会計上の数字だけでは、測ることができない。よって会計指標だけでは、(例えば、Current Ratio)、企業の倒産リスクを図るとは言い切れない。)



Distinctionを取れ時の内容を、下記簡単にまとめましたので、参考にしてもらえばと思います。
(書いたのは、1か月以上前で、ちょっと内容異なるかもしれませんが。。)

(お題)
MM理論 Proposition 1&2 の資本構成について、批評しなさい。

1、イントロダクション

2、MM理論、Proposition 1&2の前提となっているいくつかの条件を紹介。そして、これらの前提を、批評(Critique)することを宣言。

3、MM理論、Proposition 1&2の紹介

4、MM理論にTaxがないことを否定、そしてMM理論Tax versionを紹介。

5、レバリッジによるTaxの節税効果は、企業価値を上げるが、負債の調達すると倒産リスクが高まり、かえって企業価値が下がる理論を紹介。エージェンシー理論、Trade-off 理論など。最適資本構成が存在を示す。

6、しかしながら、現実世界では、企業はギリギリの負債調達をしないことを明記(Trade-offを否定)。投資機会の到来に備えたり、内部調達の方が費用が安かったりすることをデータを交えて、紹介(Pecking Order)。

7、しかしながら、最適資本構成の存在自体を否定するまでには至らないということを紹介。企業の持つアセットで倒産リスクが変わったり、景気の変動などの複雑要素で、産業ごと、あるいは企業ごとにリスクが変わる。そして、企業の考え方で、資本構成が変わる旨を明記。

8、結論
結局、MM理論は批評されてきたが、彼の理論のおかげで、議論が成熟した。どのセオリーも決して決定的ではないものの、企業が、資本構成を決める際の参考になっている。そして、企業の資本構成は、産業のリスクや資産のリスクをどう考えるのか。景気の判断などによっても、資本構成は、変わるだろう。つまり、最適資本構成の判断は、企業や状況によって変わりえるのである。


。。とこんな感じです。

僕の担当は、5、の節税効果のパートと、6の改良(バングラディッシュ人のパート)、7の理論比較。そして、結論(パキスタン人との共同作業)と、重要パートにほとんど関わりました、リファレンスは、それほど多くなく、14文献でした。今回は、貢献度が高いので、前回と違い達成感があります。

最後に、大学のレベルや先生によって、評価は変わる可能性もあります。なぜなら明らかに僕より頭のいい友人が、やはりMerit止まりだからです(彼は専門分野で、全英3位の大学院に在籍)。より上位校の方が、厳しいんでしょうか。

あと、極端に差がでないように、内部採点者と外部採点者の真ん中の点数で評価をするコースもあるようです。PhDの人から聞いたのですが、Southamptonも一部では、これを実施しており、話によると、内部、外部採点者において、ほとんど評価点数に差がないようです。まぁ、賢い方の見方というのは、それほどズレがないのも事実なようです。